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ピロリ菌

ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する細菌で、正式名称をヘリコバクター・ピロリといいます。一度胃の中に住み着くと、多くの場合、除菌治療を行わない限り一生涯にわたって生息し続け、胃の粘膜に慢性的な炎症を引き起こします。当院では、日本消化器病学会消化器病専門医および日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持つ院長が、高度な専門知識に基づいた診断と治療を行っております。津島市周辺にお住まいの皆様が、将来的な胃がんのリスクを低減できるよう、精度の高い検査体制を整えています。胃の不快感がある方はもちろん、健康診断で異常を指摘された方も、当院へお気軽にご相談ください。

ピロリ菌の症状について

ピロリ菌に感染していても、実は多くの方が自覚症状を感じることなく過ごされています。しかし、細菌が胃の粘膜を攻撃し続けることで、胃の保護機能が低下し、以下のような不快な症状が現れることがあります。

胃の痛みやもたれ感

特に空腹時にみぞおちのあたりが痛んだり、食後に長く胃が重く感じたりすることがあります。これはピロリ菌による炎症で胃の粘膜が過敏になっているサインかもしれません。慢性的な胃の痛みは胃潰瘍のサインである場合もありますので注意が必要です。

吐き気や胸焼け

胃の運動機能が低下することで、食べたものが停滞しやすくなり、吐き気や胸焼けを感じることがあります。また、ゲップが頻繁に出たり、酸っぱいものが込み上げてきたりする症状も、胃の炎症が関係している可能性があります。

胸焼けの症状が気になる方は「胸焼け」のページもあわせてご確認ください。

食欲不振と腹部膨満感

胃の粘膜が弱ることで消化機能がスムーズに働かなくなり、すぐにお腹がいっぱいになる感じ(早期飽満感)や、食欲が出ないといった状態が続くことがあります。これらは胃炎が進行しているときによく見られる傾向です。

お腹の張りが続く場合は「腹部膨満感」のページを参照してください。

ピロリ菌の原因について

ピロリ菌がなぜ胃の中に存在するのか、その主な原因や感染経路について解説します。ピロリ菌は強い胃酸の中でも生き抜くことができる特殊な酵素(ウレアーゼ)を持っており、自らの周囲を中和しながら生息しています。

乳幼児期の感染

ピロリ菌の感染は、主に免疫機能が十分に発達していない5歳以下の乳幼児期に起こると考えられています。大人になってから日常生活の中で感染することは非常に稀です。主な感染経路は以下の通りです。

  • 井戸水などの生水の摂取(かつての衛生環境が不十分だった地域)
  • 感染している親から子への口移しによる食事摂取
  • 衛生管理が十分でない環境下での接触

家族間での感染

現代の日本では上下水道が完備されているため、水からの感染は減っています。現在の主な感染ルートは、家族間、特に親から子への母子感染が多いと推測されています。親がピロリ菌を保有している場合、離乳食の口移しなどを介して子供に感染する可能性があります。

ピロリ菌が胃に住み着く仕組み

通常の細菌は強力な胃酸によって死滅しますが、ピロリ菌は尿素を分解してアンモニアを作り出し、自分の周りの酸を中和するバリアを形成します。この仕組みによって、過酷な環境である胃の中でも長期間生き続けることが可能なのです。

ピロリ菌の病気の種類について

ピロリ菌感染を放置すると、単なる胃の炎症にとどまらず、命に関わる重大な病気を引き起こすリスクが高まります。当院ではこれらの疾患を早期発見するために、専門医による胃内視鏡検査を推奨しています。

ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎(慢性胃炎)

ピロリ菌に感染すると、例外なく胃の粘膜に炎症が起こります。これが長期間続くと、胃の粘膜が薄くなっていく「萎縮性胃炎」へと進行します。この状態は胃がんが発生しやすい土壌となってしまうため、早期の除菌が望まれます。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃や十二指腸の粘膜が深く削れてしまう病気です。ピロリ菌感染者の約10パーセントから20パーセントに潰瘍が発生すると言われています。除菌治療を行うことで、これらの潰瘍の再発率を大幅に下げることが期待できます。

疾患の詳細は「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」のページをご覧ください。

胃がん

ピロリ菌は胃がんの最大のリスク因子です。日本人の胃がんの9割以上はピロリ菌感染が原因と言われるほど密接な関係があります。除菌をすることで胃がんになる確率を下げることはできますが、ゼロにはならないため、除菌後も定期的な内視鏡検査が不可欠です。

予防と早期発見については「胃癌」のページで詳しく解説しています。

その他の関連疾患

胃の病気以外にも、ピロリ菌は全身の健康に影響を及ぼすことがあります。以下の疾患との関連が指摘されています。

  • 胃MALTリンパ腫(胃のリンパ組織にできる腫瘍)
  • 特発性血小板減少性紫斑病(血液の病気)
  • 鉄欠乏性貧血(原因不明のもの)
  • 慢性蕁麻疹

ピロリ菌の治療法について

当院でのピロリ菌治療は、お薬を服用していただく「除菌療法」が中心となります。保険診療で除菌を行うためには、内視鏡検査で胃炎や潰瘍の診断を受けていることが条件となります。

除菌前の検査方法

まずはピロリ菌が本当に胃の中にいるかどうかを確認します。当院では患者さんの状態に合わせ、以下のような精度の高い検査を組み合わせて実施いたします。

  • 尿素呼気試験・・検査用の診断薬を服用し、吐き出した息で判定する精度の高い方法です
  • 便中抗原測定・・便の中にピロリ菌の成分があるかを調べます
  • 尿・血液抗体検査・・血液中にピロリ菌に対する抗体があるかを調べます
  • 内視鏡による検査・・胃カメラの際に粘膜を採取して直接調べます

検査の流れについては「胃内視鏡検査(胃カメラ検査)」のページもご参照ください。

除菌治療の進め方

治療は、胃酸の分泌を抑える薬と2種類の抗生剤、合計3種類の錠剤を1日2回、7日間続けて服用していただきます。服用期間中は、薬の効果を維持するために飲み忘れがないよう注意が必要です。

一次除菌療法

最初に行う標準的な治療です。現在、除菌成功率は80パーセントから90パーセント程度とされています。指示通りに薬を飲み切ることが最も重要です。

二次除菌療法

一次除菌で成功しなかった場合、抗生剤の種類を一部変更して再度1週間の服用を行います。二次除菌まで含めると、ほとんどの方が除菌に成功します。

除菌判定とその後のフォロー

薬を飲み終えてから数週間から数ヶ月後に、除菌が成功したかどうかを確認する「判定検査」を行います。除菌に成功すると胃炎の進行は止まりますが、一度傷ついた粘膜のリスクは残るため、その後も1年に1回程度の定期的な胃内視鏡検査を受けることが、現在広く用いられている健康管理の方法です。

ピロリ菌についてのよくある質問

Q1.ピロリ菌の除菌に副作用はありますか?

A1.抗生剤を服用するため、軟便や下痢、味覚異常、発疹などが現れることがあります。多くは軽症で、服用終了とともに改善しますが、強い下痢や血便、激しい発疹が出た場合は服用を中止し、速やかに当院へご連絡ください。

Q2.一度除菌に成功すれば、もう再感染はしませんか?

A2.大人の場合、除菌成功後に再感染する確率は非常に低く、1パーセント以下と言われています。ただし、除菌された後も胃がんのリスクが完全に消えるわけではないため、定期的な検診は継続して受けてください。

Q3.子供も除菌治療を受けたほうがいいですか?

A3.お子さんの場合、除菌治療に使用する抗生剤による副作用のリスクや、成長過程での影響を考慮する必要があります。一般的には高校生以上になってからの治療を検討することが多いですが、ご家族に胃がんの方がいらっしゃる場合などは個別にご相談を承ります。

Q4.薬を飲んでいる間、お酒を飲んでも大丈夫ですか?

A4.服用期間中のアルコール摂取は避けてください。アルコールは薬の代謝に影響を与え、除菌の成功率を下げたり、副作用を強く出したりする可能性があるためです。1週間だけですので、頑張って禁酒しましょう。

Q5.除菌をすれば胃がんの心配はなくなりますか?

A5.除菌によって胃がんになるリスクを大幅に減らすことができますが、ゼロにはなりません。特にピロリ菌によって既に胃の粘膜が薄くなっている方は、除菌後も注意が必要です。当院では除菌後の患者さんにも、早期発見のための定期的なフォローアップをご提案しています。

院長より

胃の健康を守ることは、将来の大きな病気を防ぐための第一歩です。ピロリ菌は、かつての日本では身近な存在でしたが、現代では「除菌できる病気の原因」となっています。私自身、日本消化器病学会消化器病専門医として、多くの患者さんの胃を診てまいりましたが、やはり早期発見・早期治療が何よりも大切だと痛感しています。当院では、2診体制によるスムーズな診療を心がけ、患者さんの待ち時間を軽減しつつ、親身な医療を提供しています。日比野駅からも近く、駐車場も完備しておりますので、お仕事帰りやご家族での受診も可能です。胃のことで少しでも不安があれば、私たち杉山クリニックに安心してお任せください。皆様の「かかりつけ医」として、一人ひとりに適した的確な医療をお届けいたします。

医院名
医療法人 杉山クリニック
所在地
〒496-0847
愛知県津島市中地町4-57-6 日比野駅:徒歩10分
TEL
0567-26-2006
診療時間月火水木金土日
8:30~12:00circlecirclecircle/circlecircle/
16:30〜19:00circlecirclecircle/circle//

休診日 :木曜・土曜午後・日曜・祝日

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