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胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、胃や十二指腸を保護している粘膜が傷つき、深い穴のような傷ができてしまう病気です。以前はストレスが主な原因と考えられていましたが、現在ではピロリ菌や痛み止めの服用が深く関わっていることがわかってきました。みぞおちあたりの痛みや胸焼けといった症状にお悩みの方は少なくありません。当院では、日本消化器病学会消化器病専門医および日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持つ院長が、患者さん一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を行っています。

消化器内科診療を得意とする当院では、胃カメラなどの精密な検査を通じて、症状の根本的な原因を追究します。放置すると出血や穿孔といった重篤な状態に進む可能性があるため、違和感があれば早めの受診が大切です。日比野駅から徒歩圏内に位置するクリニックとして、地域のみなさまが安心して相談できる環境を整えております。適切な診断と治療を行うことで、多くの場合、症状は改善へと向かいますので、まずはご自身の体調についてお聞かせください。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状について

胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、似たような症状が現れることもありますが、痛みが出るタイミングなどに特徴的な違いが見られることがあります。多くの方が経験されるのは「みぞおち付近の痛み」です。このほか、胃腸の働きが低下することでさまざまな不調が生じます。主な症状について詳しく解説します。

腹痛のタイミングと特徴

胃潰瘍の場合は、食事中から食後にかけて痛みが出やすい傾向があります。これは、食べ物が胃に入ることで胃酸が分泌され、傷口を刺激するためです。一方で、十二指腸潰瘍は「空腹時」や「夜間」に痛みが出ることが多く、何かを食べると痛みが和らぐのが一つの特徴です。痛み方は、鈍い痛みから差し込むような鋭い痛みまで個人差があります。

消化器系のさまざまな不調

痛み以外にも、以下のような症状が見られることがあります。これらは胃粘膜の炎症や胃腸の動きの乱れによって引き起こされます。

  • 胸焼けや酸っぱいものが上がってくる感覚
  • 吐き気やおう吐
  • 食欲不振や胃のもたれ
  • お腹が張る感じ

症状の詳細については「腹痛」のページや「胸焼け」のページも併せて参照してください。

重症化した場合の症状

潰瘍が深くなり、血管が傷つくと出血が起こります。この場合、吐血(コーヒーの残りかすのようなものを吐く)や、下血(真っ黒なタールのような便が出る)が見られます。さらに進行して胃や十二指腸の壁に穴が開く「穿孔」の状態になると、激しい激痛に襲われ、緊急の処置が必要になります。黒い便が出た場合は、たとえ腹痛がなくても速やかに医療機関を受診してください。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因について

胃潰瘍や十二指腸潰瘍が発生する主な仕組みは、胃酸などの「攻撃因子」と、胃の粘膜を守る「防御因子」のバランスが崩れることにあります。以前は精神的ストレスが主犯格のように言われていましたが、近年の研究により、主に3つの大きな原因が特定されています。

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染

胃潰瘍の約70パーセント、十二指腸潰瘍の約90パーセント以上にピロリ菌の感染が関わっているとされています。ピロリ菌が胃に棲みつくと、粘膜を攻撃して慢性的な炎症を引き起こし、潰瘍ができやすい土壌を作ってしまいます。除菌治療を行うことで、再発のリスクを大幅に減らすことが期待できます。詳しくは「ピロリ菌」のページをご覧ください。

薬剤による影響(NSAIDs潰瘍)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる痛み止めや解熱剤、あるいは血液をサラサラにする薬を長期間服用している場合、胃の粘膜を守る力が弱まり、潰瘍ができることがあります。この場合、本人が痛みを感じにくい「無痛性潰瘍」となることがあり、いきなり吐血や下血で発見されるケースもあるため注意が必要です。常用しているお薬がある方は、診察時にお知らせください。

生活習慣とストレス

ピロリ菌や薬剤以外にも、潰瘍を悪化させる「リスク因子」があります。リスク因子とは、その病気になる可能性を高める要素のことです。

  • 精神的・肉体的ストレス・・自律神経を乱し、胃酸の分泌を増やします。
  • 喫煙・・胃の血流を悪くし、粘膜の修復を妨げます。
  • 過度の飲酒・・アルコールが直接胃の粘膜を刺激します。
  • 不規則な食事・・胃に負担をかけ、防御機能を低下させます。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の病気の種類について

胃潰瘍と十二指腸潰瘍は総称して「消化性潰瘍」と呼ばれますが、発症する場所や経過によっていくつかの種類や状態に分類されます。当院では内視鏡検査の結果に基づき、現在の状態がどの段階にあるかを精密に判断します。

発生場所による分類

胃潰瘍

主に40代以降の方に多く見られます。胃の粘膜に潰瘍ができ、食後に痛みが出やすいのが特徴です。加齢とともに防御機能が低下することが一因と考えられています。放置すると胃癌との区別が難しくなる場合があるため、専門家による慎重な診察が必要です。「胃癌」のページもご参照ください。

十二指腸潰瘍

胃の出口から続く十二指腸に潰瘍ができるもので、10代から30代の比較的若い世代に多く見られます。胃酸の分泌が過剰になることが主な原因で、空腹時に痛みが強くなる傾向があります。胃潰瘍に比べて壁が薄いため、穿孔を起こしやすいという側面もあります。

経過・病期(ステージ)による分類

内視鏡検査では、潰瘍の状態を以下の3つの時期に分けて診断します。

  • 活動期(A期)・・潰瘍が白っぽく、周囲が赤く腫れている攻撃的な状態。
  • 治癒途上期(H期)・・潰瘍が小さくなり、再生した粘膜が周囲から伸びてきている状態。
  • 瘢痕期(S期)・・傷がふさがり、跡(引きつれ)だけが残っている状態。

症状が消えても、瘢痕期(S期)までしっかりと治療を継続しないと、すぐに再発してしまう危険があります。これを防ぐためには、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医による経過観察が非常に有効です。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療法について

現在の胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療は、お薬による内科的治療が中心となります。非常に優れたお薬が開発されたため、以前のように手術が必要になるケースは大幅に減少しました。当院では、原因に応じたアプローチを行い、再発を防ぐための根本的な治療を目指します。

薬物療法(酸分泌抑制薬)

過剰な胃酸の分泌を強力に抑える薬を使用します。特に「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」や、より新しいタイプの「カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)」などが、第一選択として広く用いられています。これらのお薬により、多くの場合、数日で痛みが軽減し、数週間から数ヶ月で潰瘍は「瘢痕期(S期)」へと向かいます。痛みが引いたからといって自己判断で薬を中止しないことが、再発防止の鍵となります。

ピロリ菌の除菌治療

検査でピロリ菌の陽性が確認された場合、除菌治療を強くおすすめします。胃酸を抑える薬と2種類の抗菌薬を1週間服用する治療法です。除菌に成功すれば、潰瘍の再発率は劇的に低下し、将来的な胃癌の予防にもつながります。除菌成功後も定期的な内視鏡検査を行うことが、健康を守るための「予後」を良くすることに繋がります。予後とは、病気のあとの経過や見通しのことを指します。

内視鏡による止血処置

潰瘍から出血している場合には、内視鏡を使って直接止血を行う必要があります。当院では先進的な内視鏡機器を備えており、出血点を確認してクリップで留めたり、薬剤を散布したりする処置が可能です。ただし、大量出血や全身状態が不安定な場合は、連携している専門病院へ速やかにご紹介する体制を整えています。

生活習慣の改善指導

お薬の服用と並行して、胃への負担を減らす生活を心がけることが大切です。当院では、以下のような具体的なアドバイスを行っております。

  • 規則正しい食事時間を守り、よく噛んで食べる
  • 刺激物(香辛料、カフェイン、アルコール)を控える
  • 禁煙を推進する
  • 十分な睡眠をとり、ストレスを溜め込まない

胃潰瘍・十二指腸潰瘍についてのよくある質問

Q1. ストレスがなければ胃潰瘍にはなりませんか?

A1. ストレスも要因の一つですが、現代ではピロリ菌感染や、痛み止め(NSAIDs)の服用が大きな原因となっています。ストレスがないと感じている方でも、ピロリ菌が原因で発症することは十分にあります。気になる症状があれば、一度精密な検査を受けることをおすすめします。

Q2. 治療にはどのくらいの期間がかかりますか?

A2. 一般的に、胃潰瘍で8週間、十二指腸潰瘍で6週間程度の投薬が必要です。症状は数日で良くなることが多いですが、粘膜がしっかり修復されるまでは薬を続ける必要があります。除菌治療を行う場合は、さらに期間やフォローアップの検査が加わります。

Q3. ピロリ菌の除菌をすれば、もう二度と潰瘍はできませんか?

A3. ピロリ菌除菌に成功すると再発率は大幅に下がりますが、ゼロになるわけではありません。痛み止めの服用や強いストレスなどにより、再び潰瘍ができる可能性はあります。また、除菌後も胃癌のリスクは残るため、年に一度は内視鏡検査を受けるのが望ましいです。

Q4. 胃カメラ検査は苦しいと聞くので不安です。

A4. 当院では、患者さんの不安や苦痛を最小限にするための工夫を行っています。経鼻内視鏡(鼻からの検査)や、鎮静剤を使用した眠った状態での検査も選択可能です。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医として、丁寧で負担の少ない検査を心がけています。詳しくは「胃内視鏡検査(胃カメラ検査)」のページをご覧ください。

院長より

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、適切な診断と治療を行えば決して怖い病気ではありません。しかし、自己判断で放置したり治療を中断したりすると、出血や穿孔などの命に関わる事態や、再発を繰り返す苦しい状況を招いてしまいます。当院は、患者さんの苦痛を取り除くことを第一に考えています。お腹の痛みや違和感は、体が発している大切なサインです。些細なことでも構いませんので、ひとりで悩まずに当院へご相談ください。2診体制によるスムーズな診療と、女性医師も在籍する安心の環境で、あなたに寄り添った医療を提供いたします。早期発見と早期治療で、健やかな毎日を取り戻しましょう。

医院名
医療法人 杉山クリニック
所在地
〒496-0847
愛知県津島市中地町4-57-6 日比野駅:徒歩10分
TEL
0567-26-2006
診療時間月火水木金土日
8:30~12:00circlecirclecircle/circlecircle/
16:30〜19:00circlecirclecircle/circle//

休診日 :木曜・土曜午後・日曜・祝日

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